海外に住むと色々なことが日本と違う事に気づきます。もし、あなたが日本でアパートを借りたかったらネットで調べたり不動産会社に相談してアパートの素材は何か、築年数、駅から近いか、何畳の部屋がいくつあるか等チエックしていきますよね。

ペルーの不動産を見ていくと、もちろん何畳とは書いていませんし木造アパートもほとんど見かけません。又日当たりや、南向きなどに関してもあまり情報がないのです。そして、本当に同じ地域、同じ大きさの物件でも値段がまちまち。電車の線路はリマの街にまだ1本しか通ってないので駅の近くとか関係ありません。見るならバス停に近いかどうかです。

ちょっと違うペルーの不動産に対する考え方を見ていきましょう。


ペルー人の不動産の価値観
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1.大きな豪邸よりマンションが人気
リマは人口が3000万人ほどいます。そして、毎年数は増えてます。2020年は2.2人の出生率。10年前は2.5人だったので依然と比べれば子供の数は減っていますが、それでも人口は増えていく傾向にあります。そして、経済が破綻してしまったベネズエラからの移民も随分増えてきました。
又、首都リマの高級住宅地には核家族で住む人たちも増えたので、老朽した大きな家を高額な修繕費や広範囲の掃除で維持していくより、小さくても清潔感のある新しいマンションの人気が高まっています。近年では需要に応じて続々新築マンションが増えてきています。


2.お手伝いさんの事を考えた設計
高級住宅地のマンションは台所の裏に住み込みのお手伝いさん専用の寝室とトイレ・シャワー室が完備されています。雇っている主人と同じトイレやシャワーを使用してもいいのでは。と思うかもしれませんが、ペルー人の考えだとお手伝いさんはオーナーの使用している同じ場所を使用してはいけないのだそうです。


3.トイレ・シャワー室がやたらとある
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日本だと3LDKのような比較的大きいマンションや家でもお風呂は1つ。トイレは1~2つ。というパターンが主流だと思います。
ペルーでは2LDK(65m2)の小ぶりのマンションでもトイレ2つ、シャワー2つあります。(お風呂につかる習慣が無いのでほとんどバスタブは無くシャワーです)
広めの部屋と繋がるような感じで、廊下を抜けなくてもすぐいけるシャワー・トイレルームがあり、もう一つは、廊下にもトイレ・シャワールームがあるのです。家族でもトイレとシャワーを使い分けます。



4.マンションには警備員を24時間配置
物件を選ぶときに安全面をよく見ます。犯罪が多い国だとどうしても、泥棒が入らない構造か、警備員はいるのかが大事なポイントになります。30世帯以上住んでいるマンションでは管理費で警備員を頼みます。又、1階の物件は泥棒が入りやすいので全ての窓に鉄格子を付けるのが普通です。


5.値段がバラバラ
ペルーで物件を貸し出したり売りに出すとき、業者に頼まず自分でする人が圧倒的に多いです。ですからプロの不動産会社の長年のデータ等も知らずに、勝手に値段をつける人が多いです。自分の家は何ドルぐらいで貸せるよね。綺麗に維持しているからもう少し値段もあげようか。などオーナーが簡単に周囲を調べて値段をつけている事が多くバラバラです。
又ネットの不動産グループ広告を見てもUS$で書いてある場合やペルーの現地通貨のソルで記載されている場合、ソルとドルを間違えて書いてある場合も多く探すときかなり混乱します。
考え方としては、相場や築年数に関係なく自分が付けた値段で買い手・借り手も納得したらそれでいいんじゃない? 高くても安くてもあまり問題ではないという感じです。


6.値下げ交渉が出来る
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家賃や売値は大体少し高く書いてある不動産が多いです。何故って。ペルー人は必ず安くして!といってくるから。逆に言うと、物件を借りる時や買う時は値段交渉を頑張ってしてみましょう。ほとんどの場合、値段は下がります。不動産の広告に「値段は相談を」と書いてあれば必ず値下げしてくれるでしょう。いくら下がるかはあなたの交渉次第です。



7.中古になっても値段が下がらない
一番びっくりするのは新築と中古の値段があまり変わらない事です。更に地域によっては年月と共に土地の値段が上がっているので物件は古くなっても値段が上がっていたりします。

日本は新築と10年経った物件と大分値段が変わってきますよね。ペルーの建築素材が鉄骨、レンガ、セメントで出来ているので丈夫で劣化するのに時間がかかるからです。ですから、中古の方が安いのではないかという固定概念は持たずに新築物件も見てみるといいでしょう。


8.カジノのようなプレベンタとは
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プレベンタとは、プレ(以前)ベンタ(売る)で建築前に物件を売ることをいいます。2年後にこんな感じのマンションがここに立つ予定です。と何となくの写真とモデルルームを見て判断して買う事になります。ほとんどの場合完成しても、写真と100%同じようにはならない点に注意しなければなりません。だから、値段も少し安いのです。

ペルー人はカジノみたいだ!という人もいます。
何故なら、本当に2年後に建築されているか分からないから。先に売り出してお金がたまったら建築しようと思ってたけど、実際あまり売れずに建物自体が未完成のままというケースもいくつも見てきました。
そして、2年後に完成すると言われても大体2年半後ぐらいを予想しておきましょう。そこはペルー時間。はっきり、きちっとしてないといけないという日本の精神とは違い、完璧な人間はいないのだから工事が長引いてもしょうがないというおおらかな気持ちでいることが大切です。
業者が新築マンション引き渡し日の約束を守ってくれなかった!と怒っても自分だけストレスになるので心持ちが必要です。


終わりに
いかがでしたか。土地の値段がどんどん上がっていく地域もあればそのまま横ばいを続けている地域もあったり。不動産探しも国によって違うので面白いですよ。良かったらネット検索で海外の不動産色々見てみて下さい。
えっ、日本より高い。びっくり!
マンションにプール、ジャグジー、ビリヤード施設、ジム、サウナまである!
ワンルームで100m2って大きすぎない? 
スラム街の土地も売買されてるのね。
三角屋根は無くほとんど四角い家だな。
など面白い物件写真が見れますよ。